デザイナーは作品を作ってはいけない
久しぶりのブログになってしまいました。
去年の夏から色々考えることがあって個人のお仕事を少し減らしていたのですが、(具体的にはブランディングを学ぼうとやんややんやしていました)またちょっとずつ比率を戻してお仕事を始めています。期間中どうしてもお急ぎ案件はお受けすることができず、お断りしてしまった方々には申し訳なかったです。またぜひお声がけください!
さて今回書き留めておきたいなと思ったのが、タイトルの通りですが
「デザイナーは(自分の)作品を作ってはいけない」
ということです。
※巨匠デザイナーなどは別のお話だと思いますが。。。
先日会社員時代からお世話になっているクライアントさまが本を出版された(すごい!!)とのことで、嬉々として拝読しておりました。私がお手伝いをした商品も載っていてとてもうれしかったのですが、そこでドキッとさせられた一文がありました。
ざっくり言うと、作品を作りたがって、商品を作らないデザイナーもいますよ、 ということでした。
私はもともとファインアート界の出身です。(サムネは昔の作品)
デザインの世界に足を踏み入れた時から明確に区別しなければと心掛けてはいるのですが、それでもふとしたときにバランスがおかしくなりそうなことがあります。
特に沼にハマってしまった時に、お客さまの求めるものでなく、自分の「好き」だとか「美しい」だとかを追いかけそうになるのです。
さらに、自分が作ったものに妙に思い入れをもってしまい、苦しくなってしまうこともあります。
最近色々なニュースがあり改めて考えたことなのですが、資本主義社会における経済活動の中でアートをやってしまうと、
(元々そのつもりがなくてもうっかりそっち寄りの脳でやってしまうと)かなりの確率で作り手が傷つきます。
悩んで悩んでようやくつくりあげた、血と汗と涙の結晶のような作品も、多くの人や会社が関わって、お金をもらってつくっている以上は大量生産され消費されるものになるからです。
デザインはアートではなく、課題解決のための設計。
今つくっているものはほんとうにお客さま、さらにはエンドユーザーのためになっているか?
常に自分に問いかけながらお仕事をしようと思います。